令和の米騒動を発端にお米の値段が上がり続けている。

長い間、商売をされていたお米屋さんが従業員を5人解雇し、米屋ですがお米がありませんとお店のシャッターに大きな貼り紙をしているのをSNSで知った。

その後テレビのニュースで、このお米屋さんが、仕入先の農家がお米を高く買ってくれる別の業者に販売したため、仕入れができなかったというような内容を図で説明していた。

また別のSNSで農家が、親戚のためと思って、業者への販売の方が高く買ってくれるにもかかわらず、親戚分をとっておいて、いざ販売する時に、親戚が安いから買っている的な発言をしてきて、モヤモヤしていると書いていた。

私も24年産のお米の販売から価格を上げた。

一部のお客様は価格を上げてからは購入していない。

価格の変更が影響しているのは間違いない。

とは言っても、まだスーパーやディスカウントストアの店頭よりも安い。

買わなくなったお客様は、もっと安く売ってくれる農家を探してそこから買っているようだ。

買わなくなったお客様の中には商売をされている方がいて、その方の請求書には、上がった材料や手数料分はキッチリと請求してある。

稲作農家はこれまで、経費の上がった分を需要と供給の関係で請求できずにいた。今回の価格上昇は、ようやくそれを請求できるようになってきたくらいの事だと思う。

私も米を作りながら販売をしているが、通年で販売する為には業者さんから仕入れる必要もある。

23年度の米が取れ、翌24年の1月には米がなかなか集まらないと業者さんから聞いていた。

結局24年は仕入れができず売上も大幅減、そして24年産の米もこの米不足と価格高騰で仕入れができずに困っている。

消費者人口の減少よりも、作り手の減るスピードが早くなった(儲からないから辞める、と年齢的に辞めるのダブルパンチ)のと、減反政策で政府が行った、飼料米のような主食用ではない米への転作のやり過ぎ、と言う単純な話だと業界内部にいる者としては思う。